豊橋技術科学大学 編入体験記

はじめに

 初めまして、山田です。

 この度、豊橋技術科学大学編入学試験に合格しましたので、その記録を体験記として残そうと思います。

 

豊橋技術科学大学 編入

 ここから、豊橋技術科学大学編入試験に関してだらだら書いていきます。

試験対策

英語

 豊橋技術科学大学の英語は、英語の試験がある他大学に比べると易しいです。また、英語の試験のみマークシート方式となっています。マークミスに注意しましょう。
 リスニングもありますが、会話も質問も易しかったので特に警戒する必要はないと思います。最低限、ある程度の単語と文法は抑えておきたいです。

 過去問とDUO 3.0などで勉強をしました。

 

国語

 苦手です。

 慣用句、四字熟語などが毎年出ているので、そこだけは抑えようと一時間くらい勉強して諦めました。

 正直キリがないので、特に他大学を受験する人は国語の勉強をせずに他の科目をやるといいかもしれません。

 他の科目をやりましょう。

 

応用数学

 微積線形代数、確率などが出題されています。編入生のマストアイテムの一つ、編入数学徹底研究をやれば特に怖いものはありませんが、めっちゃ簡単かと言われたらどうかな……というような感じです。

 他の大学の数学に比べたら易しく感じましたが、計算量が多かったりするので事前に過去問を解いて時間感覚を身につけておくといいかもしれません。試験時間は一時間しかないので、足りなくなる可能性があります。

 僕は足りなかったです。

 

専門(情報・知能工学課程)

 毎年、一問目に数学、二問目にプログラミング(アルゴリズムも含む)、三問目に論理回路が出題されています。

 数学は微分方程式行列式など様々、論理回路は毎年簡単な問題が出ています。プログラミングはアルゴリズム、実行結果の穴埋め、ソースコードの穴埋めなどです。

 解答用紙には解答のみを記入するので、おそらく部分点がありません。計算ミスや記入ミスには特に注意していきましょう。


試験当日

 前日は全く眠れなかったです。
 起床したのは五時半です。朝ごはんと昼ごはんを途中で買って行くつもりだったので、早めに家を出ました。
 車で試験会場に向かい、学校には八時頃に到着。長崎以外で路面電車を見たの初めてだったので、少しテンションが上がっていました。

 入ってすぐにサーモカメラによる検温、十分にソーシャルディスタンスの保たれた試験会場に着席し、一限目の英語試験開始までは単語帳(DUO)を眺めていました。

 

一限: 英語(配点150, 90分

 設問一は長文読解です。鳥の生態を調査するためのアプリについてのお話だったと思います。フォントが読み辛い(全角)こと以外は問題なく読めました。TF問題、類語選択、接続詞の穴埋めなど、一般的な問題です。
 そのあとは短文に関する穴埋め問題(ボキャブラリー+文法)、並べ替え、リスニング、という風に進んでいきます。
 文法が苦手なので、その部分はかなり怪しいです。しかし、並べ替えは非常に易しかったので、安心して解くことができました。
 試験時間60分経過時よりリスニング問題の読み上げが始まります。予め選択肢を見ておくとどんな質問がくるのかある程度予測ができるので、始まる前に見ておくと良いと思います。会話文と質問はそれぞれ2回ずつ読まれるので、一度聴き逃しても安心です。

 問題自体は30分程度で解き終わり、残りの時間を使って全力で見直しをしました。120-130点くらい取れてたらいいなと思いつつ、結構不安です。

 

二限: 国語(配点100, 60分

 大の苦手科目で、大変しんどかったです。
 どんな内容だったか纏められる日本語力がないので、問題の内容だけ簡潔に載せておこうと思います。
 一問目、二問目は適語補充です。これはなんとかできました。それ以降は読解でした。一問本当に分からないのがあったの以外は、分からなかったです。
 設問二も省きます。適語補充と読解です。こっちの方が難しかったような気がします。無理でした。
 設問三は慣用句でした。例文に当てはまる慣用句を選べ、というものです。半分以上は聞いたことのあるものだったので、大変助かりました。ただ、初見の言葉は本当にどうしようもなかったので、連想ゲームをしながら頑張って埋めました。
 設問四は漢字でした。漢字は国語で唯一できる分野なので、絶対に落とさないぞ!と息巻いて一問落としました。

 

 出題形式が(おそらく)また変わり、漢字だけで一つの設問となっていました。

 良くて70点くらいじゃないかという感触です。思ったよりも読解ができなかったのと、漢字を一問落としてしまったので結構凹みました。

 

昼休憩

 パンを食べました。美味しかったです。

 御手洗いには行っておきましょう。

 

三限: 応用数学(配点100, 60分

 設問一は、回転行列についての問題が出題されました。最初の方はただただ計算していくだけです。特に難しくありませんでしたが、一問目が答えの割に余白が多かったのでちょっと不安でした。最後の一問は計算量が多そうだったので飛ばしましたが、結局間に合いませんでした。
 設問二は、簡単な偏微分と重積分、一変数関数の極値、その関数と関数の接線で囲われた領域の定積分などでした。他大学の受験にむけてずっと二変数関数の問題を解いていたので、一変数関数が出てちょっと焦りました。記憶を頼りに増減表を書いて、グラフを書いて、積分して…って感じで解いて行ったら、積分のところで変な数字が出てしまいました。解き方は合ってるはずなので部分点をお願いします…
 設問三は確率のはずでしたが、今年はまた積分をさせられました。初めて見る問題で、どういう意図の問題なのか汲みとれず苦戦しましたが、答えだけはとりあえず出しておきました。

 一番最後の問でついに確率が出題されました。前問の定積分が出来ていないと(多分)解けないものだったと思います。

 

 前述した通り、時間が足りず見直しもほとんどできなかったので、下手したら下手してるような感じです。時間配分は大事だと分からされました。

 良くて70、最悪60くらいの出来だったと思います。あまり良い手応えではありませんでした。

 今思えば難化していたのだと思いますが、その時は「これは落ちたな…」と嘆息を漏らしつつ、次の科目に備えていました。

 

四限: 専門(配点150, 90分

 制限時間は90分で、たっぷりあります。

 設問一の数学では、二年前の過去問と殆ど同じような問題が出ました。最初に普通の微分方程式を二問、その次に対角化を使って連立微分方程式を解いていきます。二問目の簡単な二階微分方程式をミスりました。勿体ない……。

 他の問題の計算ミスも怖いですが、めっちゃ見直ししたので大丈夫だと信じたいです。

 設問二はアルゴリズムでした。何年か前に離散フーリエ変換が出ていたので身構えていましたが、今年はかなり易い問題で安心しました。素数を求める素朴なアルゴリズムを次第に効率良くしていく、という感じでした。完答できたと思います。
 設問三は論理回路です。一問目に論理回路二つの等価回路をそれぞれ下から選べ、という問題がありました。思ったよりも苦戦しました。回路図変換は出来なさそうだったので、論理式を導出してド・モルガンの法則を使って簡単にしました。答えは当たってると思いますが、今思い返せば普通に真理値表を書いて比較したほうがよかったですね。

 二問目はただ言われた通りに真理値表に値を記入して、カルノー図を使って最簡形の論理式を導くだけです。カルノー図がかなりバラバラになったので、何回も見直しをして確かめました。ミスがなければ、こちらも完答できたと思います。

 最初のミス以外に計算ミスがなければ、9割ほど取れているのではないか、という感触です。専門科目に救われました。

 

結果

 合格しました。めっちゃ安心しました。よかったです。

 どうやら成績開示は行っていないようなので、全てが終わったら自己採点で大まかな数字を出そうかな、と考えています。

 また今回、情報知能工学課程の合格者は33名と、定員通りの人数で超焦りました。

 憶測ですが、合格点が設定されているのかな……と思いました。例年、定員よりも多く合格しているとはいえ、油断は禁物だと思い知らされました。

 

追記:

 解答例と試験問題が公開されましたので、大まかに自己採点した結果を載せておきます。

 

 国  語: 8割

 英  語: 8割

 応用数学: 6〜7割

 専門科目: 9割

 

 大まかにこんな感じでした。

 国語は大問一が思っていた5000倍くらい当たっていてビックリしました。その代わりか、大問二は半分も合っていませんでした。漢字と慣用句は手応え通りの出来でした。

 英語は大問一で思った以上に落としていました。悩んで選択肢を変えた部分もあったので、ちょっと悔しかったですね……。後に続く問題はほぼ当たっていたので安心しました。

 応用数学に関しては部分点があったりするので、はっきりと何割とは言えません。当たっている問題と、解き方があっている問題を考慮して、大体6〜7割としました。ある問で答えが変な数字になった記憶があったのですが、解答も同じく変な数字だったので合っているか分かりません。解き方は合っていたので最低でも部分点は入っていると思います。

 専門科目は、微分方程式の部分と論理回路の部分で一つずつ間違えていました。他はミスしていなければ完答できているはずなので、最低でも9割くらいはあると思います。

 

おわりに

 以上が豊橋技術科学大学編入学入試を受験した感触と、感想になります。全体で8割くらいは取れたのではないか、というところですが、応用数学が上手くいかなかったのは痛かったです。

 滑り止めで受験する人が多いとはいえ、侮ると普通に痛い目を見ます。しかし依然として、"比較的"受かりやすい大学であることは変わりません。旧帝大東工大等の難関大に向けて勉強をしている方は特に試験問題が簡単に感じることかと思います。

 長くなってしまいましたが、ありがとうございました。少しでも参考になれば幸いです。

 来年度受験する方は頑張ってください!